腹筋の役割
呼吸のサポート
腹筋は呼吸を助ける役割も担っています。呼吸の仕組みは横隔膜が収縮する事で肺に空気を送り込んだり吐き出させたりします。肺には筋肉がありませんので、横隔膜が動かないと機能できません。その際に肋骨の間にある肋間筋などの筋肉とともに腹筋も呼吸をサポートしています。
また呼吸に関連し、大きな声を出したり咳(せき)やくしゃみをしたりする事ができるのはこの腹筋によるものです。例えば、わたしたちは通常、風邪をひいたときなどに咳という動作を当たり前のようにしているものですが、この咳という動作が体にとって命に関わるほど大切な事なのはご存じでしょうか。
寝たきりの方、病気で呼吸が弱っている方ですと腹筋が弱っている方も多く、正常な呼吸や自力で痰(たん)を吐きだす事ができなくなります。
実はこの痰を出す行為は咳がもたらす動作なのです。咳をして(息を吐いて)痰を出そうと腹筋が作用するのです。
この事からもわかるように、実は吸気(息を吸う)というよりは呼気(息を吐く)に腹筋は使われています。
腹筋が収縮すると腹部の内臓が胸腔(肋骨、胸椎、胸骨、横隔膜によって囲まれた空間)へ押し込まれるように動きます。また肋骨を引き下げます。これらの運動により、胸腔の容積が小さくなるため呼気が生じます。
息を吐く際に腹筋が使われている事を実感できるのは、激しく咳を繰り返した際に腹筋が痛くなるときでしょうか。逆にいえば、咳によって腹筋が鍛えられたという事もいえるのかもしれません。